第3章 マンデルブロ集合
●マンデルブロ集合  マンデルブロ集合は、フラクタルという言葉を産み出したことで知られるベノ ワ・マンデルブロが 1980 年に発見した集合です。複素平面上に描かれ、フラク タル(自己相似)の特徴を持っています。マンデルブロ集合はシンプルな式から 奇怪な形が得られることで多くの人をとりこにしており、コンピュータでプログ ラムを書く人ならば誰でも一度は見たことがあるはずです。 ◎マンデルブロ集合の全景 ◎マンデルブロ集合の一部(タツノオトシゴ)  マンデルブロ集合は簡単な式で定義されているので、パソコンでも簡単に表示 することができます。  一般的に、マンデルブロ集合の内部を真っ黒に塗り潰し、周辺をループ回数に 応じて色分けすると奇麗に表示できます。 ●マンデルブロ集合の定義  マンデルブロ集合は、次のように定義されています。 次の漸化式を無限に繰り返したとき、z(n) の絶対値が 2 を越えないよ うな複素数の定数 c の集合をマンデルブロ集合と呼ぶ。 z(0) = 0 z(n+1) = z(n)^2 + c ●マンデルブロ集合を表示するプログラムのソースリスト  このプログラムは C で書いてあります。 ◎ mandel.c マンデルブロ集合のプログラム ◎ complex.h 複素数演算ヘッダ ◎ palettbl.c パレットテーブル生成 ◎ screen.c 画面の初期化と後始末  アセンブラで 68060 用に最適化されたマンデルブロ集合表示プログラムが、 筆者のホームページにあります。興味のある方はそちらも参照してみて下さい。 http://homepage2.nifty.com/m_kamada/index.htm ●マンデルブロ集合を表示してみる  ここでは、実際にプログラムを実行してマンデルブロ集合を表示することがで きます。間違ったパラメータを指定すると正常に動作しなかったり終了するまで に非常に時間がかかったりするので注意して下さい。  なお、このプログラムは、1 ラスタ表示する毎にキー入力をチェックして、何 かキーが押されていたらそのラスタで終了するようになっています。 ●マンデルブロ集合を表示してみる =非対応メニューです (EOF)